靴は難しい その2
黒のストレートチップ(合成)がだいぶくたびれてきたため、追加購入して雨の日や地面のコンディションが読めない日に活躍してもらおうと、新しい靴の物色を始めました。黒ストはインフラですからね。
選んだ基準は、ここにあるような基準をクリアしたうえでの、履いた感触です。革靴は、履き皺つけて、何週間と履いてやっと合うか合わないかが分かるものだと思いますが、店舗で試しに足を入れて、痛みを感じる、足の指が上下重なる、甲に隙間を感じる、かかとが緩いなど、ダメだと思ったものは絶対にダメです、絶対に合いません。
では、どんな感触がよくてどんな感触が悪いのか。基準が体感を主たる要素とするため、大変難しい問題ですが、いろいろ試して手本となる良い感触を体感するほか無いように思われます。多少値が張る商品でも、店員さんに頼めば履かせてもらえるはずです。
私の足の特徴はざっくり言えば24cmの甲薄。メーカーによっては店舗での在庫がなく試すことが出来ないこともありました。試すことができたのは、以下のとおり。
現在:リーガル(不明) 23.5 ゴム底 厚手靴下
①ユニオンインペリアル(不明) 24.5 ゴム底 薄手靴下
②三陽山長(R309) 24.5 革底 薄手靴下
③リーガル(01AL) 24 革底 厚手靴下
④シェットランドフォックス(カーディフ)24 ゴム底 薄手靴下
雨の日用移行予定の靴は、リーガルの合成です。恐らくセメント製。値段はセール対象で2万円切っていたかしらん。幅が合わないだろうということで、ワンサイズ落とした23.5でフィッティングしたのをおぼろげに覚えています。靴下は、フィッティングの際にたまたま厚手のものをはいていて、それで収まりよく入ってしまったため、夏だろうが冬だろうが厚手の靴下ではいていました。サイズが合わないと怪我の恐れがあるのは経験上わかっていたようです。
そのときに革底の靴も試した(おそらく01DR)はずですが、特に感動はありませんでした。後にまさかこんなことになろうとは、もちろん思いもよりませんでした。
①ユニオンインペリアル(不明)24.5
甲が低い設計という評判みて、24cmを試したかったのですが、サイズがなく、24.5を試しの試しのとして履きましたが、特に3の甲(脛に近い方)がかなり高かったという記憶しかありません。店員さんには別メーカーのパターンオーダーを進められました。
②三陽山長(R309)24.5cm
はじめ、比較的安価な防水シリーズを試そうと店員さんに話しかけたのですが、「お客様の足ではこの靴は大きいと思います」と即座にコメント。いつ足を見たのかわからない、もちろん靴は履いたままである――。そして出てきたのが、このR309友之助24.5相当。自分の足は24だとばかり思っているので、24.5が出てくるのはかなり違和感があったのですが、履くとこれがジャストサイズで2度目の驚き。目計測に狂いはありませんでした。
甲はしっかりと押さえられ、かかとが緩いということはありません、指先が靴にあたることもなく、足の側面底面上面には革靴特有の程よい圧迫感、「ぴったりですね・・」と言うほかありませんでした。当たり前のように痛みなどありません。ただ、このメーカーの製品は高価ため、即購入ということにはなりませんでした。
③リーガル(01AL)24cm
ザ・マスター・リーガルで知られる01AL。いまどき店舗限定品という珍しい靴ということは知っていたので、せっかくだからと履いてみて、そのまま候補になった1足です。
厚手の靴下でジャストサイズと、甲薄の私とはまず合うことはない同社の製品としては小ぶりな設計ではないでしょうか。幅表記がありません(おそらくわざとでしょう)が、カーディフよりは大きいので、おそらくシングルE。しかし、特筆すべきは、はき心地です。幅表記がないのは、ぜひフィッティングをして履き心地を知ってもらいたいからだ。②のR309と同様(甲はしっかりと押さえられ、かかとが緩いということはなく、指先が靴にあたることもなく、足の側面底面上面には革靴特有の程よい圧迫感)の特徴を備えるとともに、土踏まずからかかとにかけての独特の感触は、一度はいたら忘れられません。全体的なやわらかな感触も触れておくべき点で、ジャストサイズというよりは、靴下のようにフィットすると書いたほうがいいかもしれません。
やはり、近辺に在庫のある店舗があれば、絶対に試すべきです。履き心地こそこの靴最大の武器です。履き口が狭いのも特徴。履きにくいですがフィット感とトレードオフなら多少履きにくいほうが良いのでしょう。
④シェットランドフォックス(カーディフ)24cm
既に履いているダブルモンクの同じ形の1足。足にこれといった問題なく今日に至るため候補になりました。本来ならこれを買っておしまいなんですが、変な欲が出るものですね。
リーガル系列のラインナップでは最も甲が低いカーディフの特徴は、土踏まずのホールド感。他は頑丈な革靴のイメージ通りの履き心地で、硬いのですが、造型を工夫して足に無理ないようにしているのではないでしょうか。これはこれで初めて足を通してみると、土踏まずに知らない感触があって感動するのですが、感動の強さ③には劣ります。要所と全体感を仕上げた③と要所をのみを押さえた④の差といってもいいのでしょうか。
この書きぶりから分かるように③を選びました。革底なんて、フラッグシップ・モデルなんて、自分には無縁のものだと思っていましたが、わからないものですね。